開院後すぐの訴訟(5):

頭は真っ白になったが、うかうかしてはいられない。無論院長先生からはすぐに知らせが入った。田坂に患者さんとして来てくださっておられた高田馬場千年ビルの弁護士小髙先生がついてくださるとのこと。先生はNHKの相撲のアナウンサーをされておられ、やめて司法試験を受けられたという逸材であり、何よりお人柄が素晴らしかった。(もともとマッチの患者さんだったんだよ)院長と意気投合して田坂の顧問弁護士になってくださっていた。だが医療専門の弁護士先生ではなかった。

日を置かずして、小髙先生から連絡が来た。

患者さんは埼玉医科大学で止血がうまくいかず2週間の入院となったとのこと。

で、患者さんの不満は、救急隊がマッチに連絡してこちらで病院探しましょうかそれとも代々木へお連れしましょうかと聞いた時に、”それではそちらで探してください”と言ったことが気にくわなかったとのこと。つまり”田坂に捨てられた”と思ったらしい。当方としては患者さんの身の安全を第一に考えてプレショックになってる人を代々木まで連れてきたところで真夜中、医師一人、ナース一人では処置しかねると判断してのことであったにも関わらずだ。

第一の論点は救急隊が連絡してきた時点で何故入間で病院探すことを依頼したかという点に絞られた。この点について小髙先生から何度もその理由を書くようにとの要請が来た。日曜しかない休みを殆ど潰して、血圧低下するほどの大量出血の患者さんを代々木まで運ぶことの危険性、輸血もできないクリニックでは致し方ない点を書いては提出した。先生とのやり取りは数回に及んだ。

埼玉医科大学で止血が一回でうまくいかず2週間の入院になったことについては、原告の埼玉医大に対しての怒りはなかったようだった。

が、これが万が一倅が勤務していた病院が救急車を受けていたならどうなったかと思うとぞっとする。その当時倅は大腸検査の勉強のために田坂へアルバイトに来ていたのだ。

そこでもおそらく一回では止血できなかったであろうと思う。そうなった場合、親子で被告人となるわけで、あの日息子たちが泥酔していたことで倅は訴訟とは全く関わりを持たずに済んだのが不幸中の幸いだった。

が、それだけではすまなかった。そんな小さなポリープ切除で大量に出血するのかという点が次に争われた。(続く)

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こんな症状にご注意を!(大腸)

●便潜血陽性を指摘された
●便秘
●下痢
●便秘と下痢を繰り返す
●便が残った感じですっきりしない
●おなかの痛み
●血便がでたなど
☆☆早めに受診されてください。
※思い当たる点がありましたら大腸内視鏡検査がおすすめです。

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