絶食を納得させるには:
一昨日の夜、電話が鳴った。”明日(つまり連休明けの昨日のこと)大腸内視鏡検査をキャンセルしてもう少し先にしたいとのことだった。ええーっ、と思った。大腸検査は混んでるし、早く入りたい人もいらっしゃるのに、ドタキャンかぁとは思ったが、よんどころなき事情があったらしい。お大事に、ってんで昨日は一コマ空きのままスタート。
不思議なもんでそういうときに限って緊急に大腸やった方がいい人が来るもんだ。話からほぼ診断はつく。さりとて、そういう人に絶食を納得させるには緊急内視鏡が有効。で、ニフレックを普通の半分飲んでもらって、急遽内視鏡へ。昨日来ていた須田先生も、口は悪いが内視鏡は大好きなので、遠慮なく。結果は抗生物質起因性出血性腸炎であった。
腸管の安静を守るために、ま、いっかと入院指示。受けてくだったので、一安心。
患者さんは急な下痢や下血すると慌ててくるんだけど、そこで医者側の知識を振りかざして絶食と言っても納得してくれない。近隣の内科受診してもなかなか治らないのは患者さんが指示を守らないためかとも思う。あるいは絶食指示を医者もしにくいのかもしれない。一番多いのが虚血性結腸炎だがマッチのところはできる限り当日内視鏡を実施。絶食と言うと、ええーっ、食べられないんですかぁ。と驚かれる。でも画像が示してるでしょう。悪くならないようにするため必要なんですよと言うと話は聞いてくれる。内視鏡という武器はなかなか手放せるものではない。
こんな症状にご注意を!(大腸)
●便潜血陽性を指摘された
●便秘
●下痢
●便秘と下痢を繰り返す
●便が残った感じですっきりしない
●おなかの痛み
●血便がでたなど
☆☆早めに受診されてください。
※思い当たる点がありましたら大腸内視鏡検査がおすすめです。