院長の独り言2010年9月
2010/9/1 ためしてガッテン:
先日食道がんの特集があった。”内視鏡ではただ通過するだけで、ろくに見てない”と。町田内視鏡クリニックでは、食道は特に念入りに見ている。見落としやすいとわかっているからだ。けれども、その番組を見て初めて内視鏡を受けにくる人もいらっしゃる。無論大半は何もない。しかし、確実に救命できる早期食道癌も見つかっている。いまさらながらメデイアの威力は大したものだと思う。ちなみに当院での食道ヨード染色液はお隣の平本薬局さんが、損を覚悟で大変な手間と時間をかけていつも調製してくださっている。
2010/9/2 茗荷の花:ラジオ深夜便によると、今日の誕生日の花は茗荷。花言葉は”忍耐”。『つぎつぎと茗荷の花の出て白き』 高野素十 と紹介されていた。
昨日の午後はN自動車横浜工場の産業医で内視鏡医K先生が、来て下さった。以前、新横浜の海外勤務健康管理センターで、一緒にわいわい言いながら内視鏡を勉強した仲間だ。K先生は北大の工学部卒業後石油会社に勤務して、産業医大に入られた。学生時代は道路工事のバイトまでされたと伺っている。”忍耐の人”で、内視鏡もとびきりだ。
2010/9/4 東京のおそば:
昨日、髪をカットしたあと、その足で代々木の田坂へ行った。ちょうどお昼時だったので、新宿高島や13階のそば屋へ入った。時間にしては、順番を待ってる客は誰もおらず、女性の店員さんが呼び込みしてた。
ついふらふらとお店にはいったのが、間違いのもと。出されたそばの硬いこと硬いこと。
東京もんはこんな硬いそば食べるんかいなと思ったが、もう遅い。
大学受験で初めて上京して、東京の真っ黒なうどんのつゆにびっくりした頃を思い出した。
2010/9/6 五木寛之選評集:僕が出会った作家と作品。東京書籍。
新刊。五木先生が、”破顔する”という語句の記憶違いのため直木賞の選者をご辞退されたことは記憶に新しい。作品を選ぶということは、選ぶ側が試されるということなのだそうで、ご自分に厳しくされての結果と思う。
この選評集には、先生がこれまでかかわられた直木賞ほか各種の賞の受賞作品、選に漏れた作品、それぞれの作家についての熱い思いが語られている。時には惜しまない賛辞が、そして時には辛口の批評が語られており、五木ファンには堪えられない一冊。
2010/9/7 季節はどこへ向かって:
9月にはいっても、まだまだこの猛暑続き。トンボがいただの鈴虫の声を聞いただの,小さい秋見つけたとのラジオへのメールが放送されているが、今年は日本列島に秋が来るのかなあ。
真夏の格好で駅のホームにたっても、暑いこと暑いこと。
分厚い上着を着て、道路工事や交通整理してる人を見ると申し訳なさを通り越して、どうか無事でと祈るばかり。
2010/9/8 再びユリのこと:
台風9号のためか早朝から通り雨。玉ちゃんバスが、終点の一つ前のぬぼこ山で停まった。
何と、この前から気にしていたユリが目の前に。やっぱり、塀と側溝の隙間から出てきたものらしい。
誰かがブロックを二個ユリを囲うように置いたもののようだ。
花弁はもう落ちていて、花芯だけにょきっと残っていた。
2010/9/9 朝だけ秋:
台風のために、昨夜から今朝にかけて、ほっとする気温。しかし、お昼からはまた暑くなるとか。着るものに困る時期だ。電車で観察していても、さまざま。レイヤードルックがはやっていて、一昔前なら外を歩くことなど決して出来なかったような格好が目立つ。”ああいうの楽チンそうだな、着てみようかな”と言ったら、娘に、”ま、いっぺん着て御覧、あんたが着たら乞食ルックだよ、ああいうのは若い体で着こなすんだよ”と一蹴された。
2010/9/11 切手を買う:
昨日は、お休みをもらってる日。猛暑が去ったので、玉ちゃんバスを降りて玉川学園の北側まで足を伸ばし、郵便局へ延滞していた学会費など、払い込みに行った。局内はまだ暑い昼時のためか閑散としている。
今年の切手をゆっくり見て、原田泰治のふるさと切手北海道を買った。こういうものを買うとうきうきする。
2010/9/13 桔梗:
ラジオ深夜便では、今日の誕生日の花は桔梗。花言葉は”変わらぬ愛、気品”。
『かたまりて咲きし桔梗のさみしさよ』 久保田万太郎。昨夜のアンカー明石勇さんは咲く直前の紙風船のような蕾の形がたまらなくかわいいと話されていた。
桔梗は家紋にも良く使われるようだ。坂本龍馬の家紋が桔梗。
大河ドラマも寺田屋での龍馬襲撃が先週終わってしまい、”福山龍馬”を楽しめる回数もそう多くない。
2010/9/14 駅まで歩く:
ようやっと、熱帯夜から解放されたようだ。まだ爽やかとはいかなかったが、今朝は久しぶりで玉ちゃんバスに乗らず、駅まで歩いた。自宅から玉川学園へは山をひとつ越えていくことになる。いろんなわき道があって、はじめは迷ったものだ。玉ちゃんバスはそんななかを大きく迂回して走るので、実際は歩いたほうが早く駅につける。
2010/9/15 吾亦紅:
夜来の雨で路面がぬれていたので、駅までの道は勾配の最も緩いコースにした。山を登り切って左手に玉川学園の駅が見えるあたり、車道と歩道を境して花壇が作られている。近くの人たちが時々植え付けなどやっている。今は吾亦紅が真っ盛り。ケメちゃんに教えてもらった大好きな花材のひとつ。
2010/9/16 救急車:
土砂降りなので、玉ちゃんバスに乗る。窓が煙って外はほとんど見えない。広い道路で救急車がさっとバスを越して行った。バスがのんびり山頂にさしかかるころ、救急車が患家に停まっているのが見えた。
昔、水上勉が救急車がすぐ間に合うようなところにすむのが一番いいと、病後のエッセーに書いてあったが、救急車を呼ばなくてもすむほうがもっといい。
2010/9/18 桜並木の消毒、その1:
町田市は桜並木が多い。我が家の前もずーっと桜並木が続く。春の1週間だけは気分がいいが、今頃からが、大変。昨年は町田市からいきなり通告があって、一斉消毒に来た。大量の◎虫の死骸が落ちてきた。
我が家はみんなが大の◎虫嫌いと知ってる親友が昼のうちに何度も掃除に来てくれて、100匹位処理した上で、状況を電話してくれたのだった。
2010/9/21 桜並木の消毒、その2:
教えてもらったまではいいが、そんなに大量にいるなら、恐ろしくて玄関へ入れないと、急いで便利屋さんを探して、帰るまでに掃除してもらった。その時約30匹。その後も一カ月くらいは玄関の出入りも気が気でなかった。町田市は少し考えてほしいものだ。◎虫が大の苦手っていう人もいるのだから。便利屋さんの代金請求したいくらい。お隣の相模原市は桜並木も立派だが◎虫の被害はないらしい。
2010/9/22 口が滑る:
他院に手術依頼した患者さまの大腸の検査中。手術痕をどうしても観察しなければならないのだが、なかなか見つからない。途方に暮れかけた時、視野の端に手術痕が。嬉しくなったマッチはなぜか、”あっおっさん”と口走ってしまったのだった。いつも看護師さんたちに『お嬢さん』と言っているからそのギャップは激しすぎた。一瞬検査についていた二人の看護師さんが、息をのんだ。次いで爆笑。
”先生、この次お嬢さんと言われても、『ここにはおっさんしかいません』と言っちゃいますよ”だって。
2010/9/25 玉菊、その1:
ケメちゃんから、メール。玄関に玉菊をいけたら、普段あまりお花のことに気がつかない旦那さまが“家でお月見ができるね”とおっしゃったらしい。玉菊を知らないマッチは早速検索してみたが、江戸時代の粋筋の女性の名前みたいなのばかり。玉菊ってどういうのと返信。早速ケメちゃんから写真のファイルと別名がピンポン菊というのだとの返信があった。
ところがマッチのPCでは肝心のファイルが開かない。
2010/9/27 玉菊、その2:
写真は見れないけどせめてと思って、ピンポン菊を検索。そしたらあまりぱっとしない写真が方々に出ていた。
これって、田舎でちょいちょい見る仏花のキンセンカに似ているではないか。半ばがっかりしたが、こんなはずはなかろうと思い、わがままを言ってマッチが見れる形でもう一度写真を送ってほしいとメールした。
2010/9/28 玉菊、その3:
ケメちゃんからもう一度送られた写真を見ると、こげ茶の竹で編んだ花入れに豆柿がのびやかに枝を伸ばし、千日紅が数本あしらってある。
真ん中近くに玉菊が、ぽっかりとお月さまのように。なるほど、これなら旦那さまがおほめになるわけだ。
やはりピンポン菊でなくて玉菊の名がふさわしい。
2010/9/29 大島紬の奥様:
お休みの日のバス停で時々お会いする素敵な奥様。多分70歳代。大島紬を着てらした。帯は黄八丈と言うのだそうだ。お茶かお花のお稽古に行かれるらしい。大きめの翡翠の帯留めが、人目を引いた。
その日の大島は、紺の麻の葉模様。半えりは、渋い水色。何とも言えない気品が漂う。
最近びっくりするような色の着物を着る若い女性が多いのも、時勢かとも思うが、このような素敵な女性がまだ身近にいるのはうれしい限りだ。
2010/9/30 白い萩:
小雨を言い訳に玉ちゃんバス。山頂のとあるバス停そばに、平屋建ての家がある。玄関前の庭はあまり人手を加えてない感じで、道路沿いの山桜の巨木が、主役のようだ。その根元に二本の白い萩を見つけた。
群生した萩も見事だが、細々と生きている萩はもっと美しい。『いつしかに遠きちちはは萩の花』深見けん二。
ラジオ深夜便より。
こんな症状にご注意を!(大腸)
●便潜血陽性を指摘された
●便秘
●下痢
●便秘と下痢を繰り返す
●便が残った感じですっきりしない
●おなかの痛み
●血便がでたなど
☆☆早めに受診されてください。
※思い当たる点がありましたら大腸内視鏡検査がおすすめです。